熱中症対策!②【浸透圧のしくみ!】
こんにちは('ω')
前回は、身体の水分と電解質(イオン)のお話をしましたが、
今回は、水分補給をするために理解しておきたい「浸透圧」のお話をしていこうと思います✊(`・ω・´)
体内の水分のしくみ
前回「人間の身体は約60%が水分からできている」という説明をしましたが、
もちろん入れ物に入れたお水のように、胸のあたりまで水が入ってチャプチャプしているわけではありません・・・
体液は大きく分けて、血液やリンパ液、組織液などの「細胞外液」と、それぞれの細胞内にある「細胞内液」に分類され、頭から足の先まで適材適所必要な場所に分布しています!
そして、身体から体液が失われ脱水すると、
始めは細胞外液が主に喪失し、
↓
重篤になってくると細胞内液も喪失します。
浸透圧ってなに?
身体の中の液体は、細胞膜を境にして「細胞内液」と「細胞外液」に隔てられています。
この細胞膜は「半透膜」といって、液体(溶媒)は出入り自由だけど、それに溶けている分子(溶質)は通しません!!という性質を持っています('ω')
薄くて目の細かーいフィルターで濾されてるイメージですね!
体液内に溶けている分子(溶質)はナトリウムなどの電解質(イオン)ですが、それらは細胞内外の出入りの自由は認められていないってことになります。
しかし、身体には体内環境を一定に保とうとする「ホメオスタシス(恒常性)」という機能が備わっており、血液や細胞内のナトリウム濃度が極端にバランスを崩すのを嫌います・・・
そこで活躍するのが「浸透圧」という力です\(^o^)/
薄くて目の細かいフィルターである「半透膜」を水分(溶媒)と一緒に通過してしまうくらい小さな分子は、細胞内外で濃度が違えば
濃い方→薄い方に分子を拡散すれば、簡単に濃度は一定になります。
しかし、フィルターを通れない物質(溶質)は拡散して濃度を薄めることが出来ないため、
水分(溶媒)がフィルターをくぐって薄い方から濃い方に移動し、細胞内外の濃度差を均等に近づけようと働きます。
この、薄い方→濃い方へと水分を引っ張る力(圧)を「浸透圧」といいます!!!
そして、濃度が高いほど「浸透圧」は強くなり、水分を強力に引っ張ってきます!
分かりやすく例を挙げると・・・・
例1)ナメクジ
ナメクジに塩をかけるとシューっと小さくなります。
それはナメクジの身体はほぼ水分でできている為、塩をかけることで濃い塩水でコーティングされた状態になり、外側の塩水の浸透圧で体内の水分が引き出されてシオシオシオ~とちいさくなってしまうのです・・・恐ろしい(´・ω・`)
例2)漬物
漬物の漬け汁には多くの塩分が含まれていますが、野菜にはあまりナトリウムが含まれていません。
そのため、野菜の水分が漬け汁の方に引っ張られて野菜の水が抜け、漬け汁と野菜の濃度差をなくすという「浸透圧」を利用した調理法です!
あとは、肉や魚の下ごしらえで塩を振ってしばらく置いたりするのも、味付けではなく食材内の水分を抜いて味を染み込みやすくするために「浸透圧」を利用したものであったり、
野菜炒めをするときに塩を振ると、カサが減ったりするのも濃度の差をかんがえたものなんですね~(´ω`*)
こんなに身近な作用である「浸透圧」が身体の中でも意識することなく行われているわけですが、
普段は塩分過多といわれる現在で、汗を大量にかいて体内の塩分濃度が下がっているときと通常時では、
水分補給は同じでいいのでしょうか????
次回は、どんなときにどんな水分補給が適しているのか!!!ということをお話しますね☆
では、また(´▽`)ノ
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