股関節を知ろう②【股関節を屈曲させる筋肉】
こんにちは('ω')
今回は「股関節を屈曲させる筋肉」のお話です!!
「股関節屈曲」の動きとは、足を前方に振る動作・・・というとピンと来ないかも知れませんが、階段を上がるとき脚を上げる動作がまさに「屈曲」です(^-^)
例えばハードル走のような勢い良く膝を高く上げるような運動を想像しがちですが、普通に歩く・走るというような日常動作に常に股関節の屈曲動作は使われています。
よく「何もないとこでつまずく」という方がいますが、これは股関節屈曲がうまくできていなくて「自分の動作イメージほど脚が上がっていない」ということ。
また、加齢によってつまずいたり転びやすくなるのも、この股関節を屈曲させる筋肉の衰えによるものである場合も多いです。
今回は、股関節を屈曲させる主な筋肉を
・お腹の筋肉(腸腰筋)
・股関節内側の筋肉(内転筋群)
・大腿前面の筋肉
に分けて説明していこうと思います。
「腸腰筋」とは、大腰筋・腸骨筋・小腰筋 というお腹のインナーマッスル3つの筋肉の総称です。
実は股関節屈曲に関わる筋肉でいちばん強力で重要なのはここです!!!
主に協力して働く、大腰筋・腸骨筋はそれぞれ腰椎・骨盤から大腿骨の小転子(股関節に近い大腿骨のでっぱり)に繋がっているので、筋肉が収縮することでお腹を縮めて脚を前に振りあげることが出来るという仕組みです。
また、この腸腰筋は姿勢の安定にも大きく関わる重要な筋肉なので、ぜひ覚えておきましょう!
・大腰筋(だいようきん)
腰椎から骨盤の前を通って大腿骨内側に付着する、お腹の深部を長く縦に走行する筋肉。
股関節屈曲筋のなかでは最も強力な筋肉で、歩行や走行では重要な働きをする。
また、腰椎のカーブを保持し脊柱の安定に関わるインナーマッスルとしても重要。
・腸骨筋(ちょうこつきん)
骨盤の内側(中側)から大腿骨内側に付着する筋肉。
お腹の一番奥、後腹壁に位置しているので、内臓を支えながら守っている。
大腰筋と協力して骨盤の角度を保持する。
・小腰筋(しょうようきん)
胸椎12番・腰椎1番の外側から骨盤の恥骨に付着する筋肉。
大腰筋と腸骨筋の補助筋として、股関節を屈曲させる動きの補助をしている。
小腰筋は特殊な筋で、もともと半数以下の人にしか存在しない・・・ので、無くても大丈夫だけど、あるとサポートして動かしやすくしてくれている。
「内転筋群」とは、大内転筋・短内転筋・長内転筋・恥骨筋・薄筋 の大腿の内側を支える5つの筋肉の総称です!
内転筋・・・というだけあって、股関節を内転(内側にひねる)させる動きが主なお仕事ですが、股関節を外にひねる「外転筋群」とうまいこと拮抗して骨盤を安定させるという役割も担っています。
内転筋群がうまく働いていないと、O脚などの下肢のトラブルを起こしやすくなってしまいます(>_<)
今回は、内転筋群の中でも「股関節屈曲」に関わる筋を紹介します。
・長内転筋(ちょうないてんきん)
骨盤の恥骨結節前面から大腿骨内側のまんなかあたりまで伸びる、三角形の筋肉。
筋が付いているスタートの部分が骨盤の前面なので、大腿骨を引っ張り上げるような動きで股関節屈曲をサポートする。
・短内転筋(たんないてんきん)
恥骨結節と恥骨結合の間から大腿骨内側上部まで伸びる、恥骨筋と長内転筋の裏側にある筋肉。
主に長内転筋と共に脚を閉じる動きに関与するが、補助的に屈曲にも関わる。
・恥骨筋(ちこつきん)
恥骨上枝から大腿骨内側の小転子の下までつながる、内転筋群のなかで最小の筋肉。
腰椎から小転子まで伸びている大腰筋と長内転筋の間にあるため、屈曲動作も共に行っている。
・大腿直筋(だいたいちょっきん)
太ももの前に付いている4つの筋の総称「大腿四頭筋」のメインとなる筋肉。
骨盤の前側から股関節をまたいで、さらに膝もまたいで膝下の脛骨に付着する、腿の前をながーく走る筋。股関節・膝関節をまるっと挟み込んで骨盤と膝下を近づける動きができるので、脚を持ち上げてお腹に近づける屈曲に貢献する。
・大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)
骨盤の前(上前腸骨棘)から股関節の外側(大転子)下方につながり、そこから腸脛靭帯に変わって膝下外側(脛骨外側顆)に付着する筋で、ほぼ筋膜と靭帯でできている。
屈曲の他にも、内旋・外転など股関節のあらゆる動きに関与する。
・縫工筋(ほうこうきん)
骨盤の前(上前腸骨棘)から膝下内側(鵞足)に斜めに伸びる、30㎝以上もある人体最長の筋。大腿前面の最も浅いところを走っている。
大腿直筋と同様、骨盤から膝下まで2つの関節をまたぐ二関節筋で、歩行時や走行時に大腿直筋と協力して股関節屈曲・膝関節伸展を行う。
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「股関節屈曲」には、いろんな筋肉が関わっているんですねー(^-^)
基本的には、「脚をあげる」というより「お腹の筋肉を使って脚を引き上げる」というイメージで屈曲動作をしていただくと、きちんと筋肉が使えると思います!
では、また(´▽`)ノ
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